マーケティング

 

Amplitude「ペルソナ」機能を使ってリテンションを向上させる

ユーザー行動分析のAmplitudeに搭載されている「ペルソナ」機能を使ったマーケティング手法の事例を紹介いたします。
ペルソナ機能を使用することで、全体のユーザーを行動毎にまとまった複数のグループ(行動ペルソナ)に分類することにより、それぞれのペルソナに焦点を当てた施策を打つことができます。

ユーザーペルソナの特定

今回ご紹介するのは、マインドフルネスアプリによる事例です。
マインドフルネスアプリのプロダクトチームがAmplitudeのペルソナ機能を使用して、3つのユーザーペルソナを発見しました。

1. リスナー: ヒーリングミュージックを聴き、スワイプすることが主体。
2. メディテーター:平均よりも多くの瞑想を完了。
3. アラートセーバー:瞑想のリマインダーの通知をオンにし、平均して週に数回の瞑想を完了するユーザー。

特に注目すべきは、アラートセーバーペルソナです。このグループはアプリ内のリマインダーの通知機能に対してアクティブに反応していました。そしてその結果、非常に高いリテンションを示していました。

ユーザーを3つに分類する

プロダクトチームは、パワーユーザー、コアユーザー、およびパッシブユーザーの3つのグループにユーザーを分類しました。

リスナー = パッシブユーザー
メディテーター = コアユーザー
アラートセーバー = パワーユーザー(「パワー機能」を使用したため)

ユーザーの分類方法については過去記事で詳しく解説しています。

アラートセーバーの考察

特にアラートセーバーペルソナについて考察しました。
これらのユーザーは、リマインダーの通知をオンに設定しているユーザーが全体のわずか約1%であったにもかかわらず、非常に高いリテンションを保っていました。通知は設定がやや複雑で、多くのユーザーが見過ごしてしまう領域に配置されていましたが、それでもこの機能を利用する一部のユーザーはアプリに定着し、継続的な利用を実現していました。

ユーザーペルソナに基づく戦略

このデータから導き出される重要な戦略の一環として、アプリはユーザーペルソナごとに最適な機能や改善点を追求することが施策として挙げられます。

1. リスナー(パッシブユーザー):新しいヒーリングミュージックの提供を通じてエンゲージメントを促進する。
2. メディテーター(コアユーザー):瞑想回数を増やすための新しいコースや特典の導入をする。
3. アラートセーバー(パワーユーザー):通知関連の機能をより目立たせ、ユーザーに対して親切な設定への改善を行う。

まとめ

ユーザーペルソナ別のリテンション分析は、異なるユーザーグループにどのように価値を提供し、魅力を発揮しているかを理解する助けとなります。これにより、アプリは特定のユーザーグループに焦点を当てた戦略を展開し、成功へと繋げています。ユーザーペルソナに基づくアプローチは、アプリ開発や改善において非常に有益な手法であり、他のビジネスにおいても適用可能な戦略と言えるでしょう。

この記事の運営元は
EC-CUBEトップベンダーの
株式会社Refineです。
セキュリティ対策をはじめ、ユーザー行動に基づいたデザイン制作、機能カスタマイズ等、多種多様なECサイト制作を行っております。
事業内容

– EC-CUBE制作支援
– Shopify / Shopify Plus導入支援
– EC特化グロースマーケティング支援
– ECサイト保守・運用

\ 開発実績数500件を突破 /

ピックアップ記事

  1. 商品毎の売上トレンドを数クリックで可視化する!
  2. ファネル分析で ECサイトの売上アップ
  3. 5つの業界におけるファネル分析の例とケーススタディ
  4. ECサイト運営で定点観測すべき指標とは?

関連記事

  1. マーケティング

    復帰ユーザーのリテンションに注目する

    近年様々な企業が行なっている「リテンション分析」。今回は、一度プロダク…

  2. マーケティング

    Amplitude「ペルソナ」機能を使ってリテンション率を比較する

    本記事では、Amplitudeの強力なツールである「ペルソナ」機能を用…

  3. マーケティング

    リテンション分析は「復帰ユーザー」に注目しよう!

    ビジネスにおいて、顧客の獲得だけでなく、その顧客を維持してリテンション…

  4. ECサイト

    Shopify Editions Summer ’24の目玉機能8選を紹介!

    本記事では、Shopify Editions Summer ‘24 で…

  5. ECサイト

    EC-CUBEとSalesforceでできるインバウンドマーケティング

    ECサイトを運営していれば自然と膨大な量が集まる顧客リスト。その顧…

  6. EC-CUBE×Amplitudeによるグロース

    リテンションマーケティングの準備〜まとめ編〜

    これまでの記事では、リテンションマーケティングのための準備段階として、…

最新の記事

  1. ECサイト

    ShopifyとEC-CUBEの違い -仕様の差-
  2. ECサイト

    ECカートプラットフォーム徹底比較!EC-CUBEとecforceの違いとは?
  3. ECサイト

    Shopifyで連携できるCRM -Salesforce Sync-
  4. ECサイト

    ECサイト、何でつくる?ECプラットフォーム別費用比較
  5. ECサイト

    EC-CUBEとShopifyの違い -ECサイトの種類-
PAGE TOP